2018年1月 8日

地域性を庭園で表現する中国世界園芸博覧会

今年の中国世界園芸博覧会で、デザイン事務所のdesign + hope (D+H)は、鄭州市のウルムチ庭園プロジェクトを発表しました。近年、中国では、園芸博覧会の開催が人気を集め、都市を代表する多くの庭園が、地域の景観に合った、伝統的な庭園に再設計されています。D+Hの戦略には、中国世界園芸博覧会の中核的な価値を復活させたいという願いがあり、このプロジェクトを通して、空間形成や植物デザインなど、ファンダメンタルな景観アプローチに成功したことで、その願いは実現されました。


公園に植えられた1つ1つの植物が、地域との関連性を考えた上で選ばれている

ウルムチ庭園では、ウルムチの地域性が、近代的に表現されています。園内には、伝統的なウルムチの音楽をテーマにした、遊歩道がデザインされていて、曲がりくねる弦のような通路は、坂道を下ったり、登ったり、解放された空間と密閉された空間を自由に行き来することができます。この遊歩道のコースは、ウルムチの音楽の音階をイメージして設計されています。コースの最終地点では、レンガの円型パビリオンが設置されていて、ウルムチの音楽の核を表現しています。


ウルムチ独自の景観である、バラの花園、砂漠エリア、ぶどうのアーチ、グリーンのオアシスを、ウルムチに生息している植物を使って再現することで、ウルムチの自然と文化的な景観を忠実に表現している。

庭園のパビリオンは、セミオープンの近代的なデザインになっています。建築空間と各ディテールの要素は、ウルムチの近代的かつ伝統ある建築の特徴を反映しています。パビリオンの内部は、外部の景観が、そのまま拡大されているような感覚を与え、回転するランプは、内部空間に、外の庭園の空間をもたらし、内部と外部の空間の境界線を曖昧にします。近代的な通路と隠された柱の構造は、パビリオンの空間にさらなる可能性を与えています。


D+Hの戦略には、中国世界園芸博覧会の中核的な価値を取り戻す狙いがあった

遊歩道の先に進むと、交流の場として利用されている、中央ステージを、様々な角度から見ることができます。屋根とファサードは、ウルムチの"ayiwang"と呼ばれる建築形式とレンガから影響を受けたデザインになっていて、伝統的な建築形式とシンプルな材料でつくられた空間は、常時変化する、建築の光と陰を感じることができます。


庭園の入り口


弦のような道を辿りながら、伝統的なウルムチの音楽を感じることができる


屋根とファザードは、ウルムチの"ayiwang"と呼ばれる住居形式に影響を受けている


小さなプールがパビリオンに隣接して設置されている


庭園を彩る植物と花の配列


近代的な通路と隠された柱の行動は、パビリオンの空間にさらなる可能性を与えている


日没後、パビリオンは鮮やかにライトアップされている


回廊のようなレンガの通路


パビリオンの建設材料には、地元の素材が使用された

designboom.com, Milano
原文: https://www.designboom.com/architecture/laboratory-dh-urumqi-garden-china-12-13-2017/