2016年5月 9日
遊び心ある擬人化した作風を表現した家具コレクション
「lou eat」と「lou think」はphilippe starckのdriade社の為に以前手がけた椅子「lou read」の延長である
「lou eat」はダイニングルーム用に想定した小さなアームチェアです。「lou read」と似た形になっていますが、より柔らかいラインで、シリーズの中でも最も汎用性のあるオプションとして製作されています。突出したアーム部分はこの包まれるような輪郭の椅子に座らせるようにぐいぐいと誘っているように見えます。starckはデザインの本来の意図を壊し、「lou eat」は椅子ではなく、あなたを食べてしまう動物のような彫刻と置き換えて捉えています。
「lou think」は、同様に実験的アプローチで背もたれを伸ばし、丸みのある屋根のような形が日除けの役割を果たします。デザインの異様な性質は椅子が何になれるのかと言う私たちの先入観への限界を目指しています。
「lou eat」には擬人化したアウトラインを含む
philippe starckは「アームチェアは世界を救うかもしれない...もし世の中の全ての王様や指導者がシネマスコープのようなアームチェアを持っていたとすれば、どんな物か想像できるだろうか?会話や決断は違っていただろうか?」と彼が主張する、「cinemascope」を含む2つの家具のデザインも手がけています。このゆったり幅のある椅子は、ステンレス製の回転脚で前後に揺れる仕組みになっています。ソファコレクション「wow」は快適さのアイデアに基づき考案され、長椅子と角の要素をラグジュアリーなモジュラーシステムの導入によって複数のレイアウトを生み出します。
突出したアームが誘っている様に見える
starckは「ある晩夢を見たのか、いや、むしろ記憶が頭の中に現れました。ソファが心地良かった快適な時間を思い出し、ソファの上で飛び跳ね「wow」と叫んだんです。過去を懐かしく感じました。そしてそれは悪いことでは全くないと考え、ソファが人を包み込む「wow」作成に至りました。」
「lou」コレクションと同様、「cinemascope」アームチェアと「wow」ソファは今年の見本市サローネ・デル・モービレ2016で正式発表されました。the 'lou' collection as well as the 'cinemascope' armchair and 'wow' sofa were all debuted at salone del mobile 2016.
「lou」コレクション
イメージ:©designboom
「wow」ソファ
「cinemascope」ゆったりと幅のある椅子はステンレス製の回転脚付になっている
サローネ・デル・モービレ2016で発表された「wow」ソファ
イメージ:©designboom
ラグジュアリーなモジュラーシステムが長椅子や角の要素を含み複数のレイアウトを生み出す
イメージ:©designboom
イメージ:©designboom
「wow」ソファは様々な形にアレンジ可能
イメージ:©designboom
designboom.com
原文: http://www.designboom.com/design/philippe-starck-driade-lou-chair-04-28-2016/
著者: designboom.com
翻訳: 吉野 慶