2013年3月13日

変貌し続けるシリコンバレー

the transforming landscape of silicon valley
イメージ著作権:Gensler / Kilograph

これはGenslerが最近公開したNVIDIA新社屋2棟の完成予想図だ。周知の通り、強力なアメリカのテクノロジー企業や産業変革のために設立された会社が過剰に集まる北カリフォルニアの急速に包括されていった地域、シリコンバレーに計画された大規模なキャンパス群に続く最新のプロジェクト。これらの建物での活動内容がグローバルな文化、人間相互作用、社会知識に変化をもたらす可能性と鋭敏な趣旨が全体に満ち溢れている。

Genslerの設計では多数の小さなフロアと分離した建物群全体に配置されたスタッフ用の居室を統合することでプログラム及び動線の実質的な問題を解決しようと試みているが、会社の尽力に本来備わる進歩に対する特別な哲学を建築は表現するべきといったさらに重要なビジョンが求められていた。シリコンバレーの建築文化のレトリックは直ちに、構築された環境がいかにアイデア発想を最適化するかといったことの中心となる。インフォーマルな会議室の設計とコラボレーション利用の最大化に関しては、GehryによるFacebook本社に見られるような広大かつ開放的なプランが求められた。Facebookのメンローパークキャンパスが壁のない約4万平方メートルの品の良い空間であるのに対して、NVIDIAの建物は情報の流れが形式を指示するコンピューターチップのデザインからヒントを得ている。2万3千平方メートルの床面積をもつ2棟の平たい建物は特大のプラットフォーム及び階段でつながっている。この垂直の動線は2層分の野外席にもなり、即席の気軽なミーティングの場に適してる。三角形の外観は形式的に、オフィス間の移動時間を平等にすることで思想家たちのネットワークを内部で繋げる。

そしてNBBJ設計のGoogleベイビューキャンパスはまだコンセプト段階であるが、Googleの建築的文化における重要な転換を見せている。先年、この会社は既存のオフィスに奇異なインテリアを取り入れることを試みてきたが、新規のアプローチとしてコラボレーションのための必要なワークスペースの実現が考えられている。新しいデザインではわずか2分半で社内を移動可能。従業員たちの傾向に対する活発な研究成果を反映している。Googleのオフィスの奇抜なインテリアに関する記事はこちら

Genslerによる「NVIDIA本社」はパワフルなデジタルインフォメーションのシンボルとして三角形の形態を起用 
イメージ著作権:Gensler

NBBJによる「Google本社」、カリフォルニア州ベイビュー
イメージ著作権:NBBJ

南カリフォルニア州の拡大していく景観はまた内部空間に影響を与える屋根デザインの可能性に関する特別なダイアローグを作り出した。例えばNVIDIAの新キャンパスは十分な自然光が注ぎ込むその立体的な屋根に偏在的な三角形のモチーフを起用し、アーチ形天井をもつ「市庁舎」の公共空間と低天井の個人のワークエリアからなるリズムを演出している。また最近ではメンローパーク計画委員会によって、多数の樫の木が植栽される広大な屋上森林のための120cm厚の土層を含むFacebook新社屋建設が許可された。Gehry率いるチームはむやみに鳥たちが死ぬことのないように建材を選択するべく、鳥類学者たちの協力も得ている。

designboomで取り上げられた建物に関する以前の試行錯誤から、より大胆に変化した本物の公園のような屋根の緑化を提案。また国際的な建築事務所、NBBJが設計した10階建ての2棟の建物からなる植栽に覆われた張り出し構造のSamsungのシリコンバレーの社屋は、最近公開された彼らのデザインによるベイビューのGoogleキャンパスの均一に緑化された連結するデザインと一貫した同様の傾向を見せている。Googleplexの屈折した長方形の形態は、水平のガラス張りのファサードとNBBJの得意とするリボン状の動線によって結ばれているのが特徴的だ。

Foster +Partnersが携わったAppleの新キャンパスのためのデザインは「円相」にも通じる自立における啓蒙的象徴を基本としており、環境に対する義務として敷地内に設置された発電プラントと広大な中央の中庭が売りだ。

NBBJによる「Samsung本社」、初期計における画緑化ファサードと景観デザイン 
イメージ著作権:NBBJ 

緑化した層が特徴的なSamsung本社
イメージ著作権:NBBJ

シリコンバレーでは高層ビルに分類されるSamsung本社
イメージ著作権:NBBJ

Facebookのメンローパークキャンパス
イメージ著作権:Facebook

メンローキャンパスで広がって行くソーシャルネットワークについて話し合うFrank Gehry、FacebookのCEOであるMark Zuckerberg、Gehryの事務所所員
イメージ著作権:Facebook

オープンプランを起用したFacebook本社の全体像
イメージ著作権:Facebook

カリフォルニア州クパチーノの環状のApple本社
イメージ著作権:Foster + Partners、Apple Inc.   

シリコンバレーでの建築ブームを取り巻く議論はとてつもないものとなっている。人間の進化における熱意に支持される重要なリスクテイキングを扱う企業たち。3人で設立したNVIDIAは今では8千人の雇用者を抱え、Appleは将来を見据えたアイデアと驚くべき実行力を兼ね備えた刺激的な会社だ。そしてFacebookとGoogleは共に学生起業家によって生まれた。より大きな利益に対するエキサイティングな可能性と競争的な反応を表現する建築、それは世界に変革をもたらす急速な発展を反映する偶発的な空間であり人間の思考を反映する構築された環境なのだ。

Apple本社の他とは異なる外観が景観に加わる
イメージ著作権:Foster + Partners、Apple Inc.  

designboom.com
原文: http://www.designboom.com/architecture/silicon-valley-and-the-architecture-of-competition/
著者: Cat
翻訳: 寿藤美智子